「師走」の由来って?年末年始に行われる各地の行事をご紹介
「師走(しわす)」とは?
「師走(しわす)」とは、旧暦で12月を指す日本の古い呼び名であり、現代でも広く使われています。
「師走」という言葉は、「師(僧侶)が忙しく走り回る時期」という語源が一般的に知られていますが、実際には複数の説があります。
師走の語源についての説
・僧侶が忙しい時期
年末にはお寺で年越し行事や法要が行われ、僧侶が檀家を回ったり除夜の鐘をついたりするために「師(僧侶)が走る」という説です。
・「年が果てる」という意味
「 年果つ(としはつ)」が変化して「しわす」になったという説もあります。この場合、「果てる」という表現が年末を示していると考えられます。
・仕事納めに追われる時期
「万事が為し終わる」という意味から「為果つ(しはつ)」が転じたとも言われています。現代でも、12月は仕事や家事の締めくくりで慌ただしい印象があります。
・「四極月(しはつづき)」からの転訛
四季の終わりである冬を示す「四極月(しきわづき)」が縮まり、「しわす」となったという説です。
師走に向けた日本の共通行事
・大掃除
12月になると全国で家々の大掃除が行われます。一年の汚れを落とし、新しい年を清々しい気持ちで迎える準備をする重要な習慣です。これは「年神様」を迎えるための日本古来の伝統でもあります。
・年末の買い出しと年越し準備
年末になると、地元の市場やスーパーではお正月用の食材や飾り物が並びます。地域によっては、特産品を使ったお節料理の準備や、餅つき大会が行われます。
地域ごとの特色ある行事
・北海道:寒さの中の神事と雪景色
すす払い神事(札幌など)
寒さの厳しい北海道でも、神社ではすす払いが行われます。特に北海道神宮では、地域住民が神社を清める姿が印象的です。
冬の市場
海産物が豊富な北海道では、年末の市場が活気づき、カニやイクラなど新鮮な食材が売られます。
・東北地方:なまはげ行事(秋田県)
大晦日になると、秋田県の男鹿地方では「なまはげ」が家々を回ります。「怠け者はいないか」と問いかける伝統的な行事は、家族を正し、新しい年を清らかに迎えるための風習です。
・関東地方:除夜の鐘と門松市(東京・千葉)
東京では、年末に行われる「門松市」で正月飾りを購入する人々の姿が見られます。浅草や柴又では歴史ある市が人気です。
都内各地の寺院では除夜の鐘が響き、参拝客が新年を祈ります。
・関西地方:年越しそばと除夜詣(京都・大阪)
京都では「年越しそば」の由来が特に重んじられ、名物のにしんそばを味わう習慣があります。
また、清水寺では年末恒例の「大きな筆で書き初め」が話題を集めます。大阪では天満宮での初詣が盛り上がります。
・中国地方:餅花作り(島根県)
島根県では、餅を花の形に整えた「餅花」を飾る風習があります。これは一年の五穀豊穣を願うもので、独特の地域性を感じさせます。
・九州地方:火祭り(福岡県)
福岡県では、大晦日に火を焚く「鬼火焚き」という行事が行われます。これには厄払いと新年の無病息災を願う意味があります。
・沖縄:旧正月とトゥンジージューシー
沖縄では旧正月を祝う風習も根強く残っています。年末年始には「トゥンジージューシー」という伝統料理が振る舞われます。
日本の師走と年末年始は、地域ごとの特色ある行事とともに、忙しくも楽しい時期です。全国各地で受け継がれてきた伝統行事や、新しい風潮について理解を深めることで、豊かな日本の文化を感じることができます。